〈第3回〉重要なのは「服で自分を表現すること」

オシャレが好印象とは限らない

オシャレが好印象とは限らない

こんにちは、「人の印象の専門家」の吉武利恵です。

オシャレな服を着ると、印象が良くなると思いますか?

残念ながら、オシャレな服を着ただけで、印象が良くなるわけではありません。全身ハイブランドの服を着てもオシャレに見えない方がいるように、オシャレな服を着たからといって、好印象に見えるわけではないのです。

自分でオシャレな服を身につけていると思っていても、相手がオシャレに感じるかどうかは分かりません。印象の答えは、常に相手が持っています。感覚や感性は人それぞれ違うので、相手が変われば答えもさまざまです。

もちろん、服装に気を使っている人は、服装に気を使っていない人よりは、印象良く感じる人が多くなります。

ファッション業界で働く方は、服装のセンスを磨くこともビジネススキルの一つなので、「オシャレ」を目標に服選びをすることが必要です。

ただ、業界が違えば、必要な服装も異なります。服を自分の武器の一つとして考えてみてください。ビジネスでの服装は戦闘服と言い換えることができます。

職業、立場、TPOなどに合った装いをしましょう

では、服装のどこに気を使えばいいのか。

それは「相手に不快と違和感を与えず、心地よく感じてもらうこと」です。

と、説明を受けても、何を着ればベストなのか悩みますよね。

「あなたの職業は何ですか?」と聞かれる前に、相手が自然と職業を察することができるのがベストです。

つまり、仕事上の外見力を磨くために必要なのは、ブランド品の高価な服を着ることではなく、あなたの職業、立場、年齢、パーソナリティ、オケージョン(TPO)に合った装いをすることです。

自分にピッタリの装いを見つけ出すポイントをご紹介します。

(1)業種・業界や仕事に合っている…例えば、小売業でも取り扱う商品はさまざまです。その商品を扱っているビジネスパーソンに見えることが大事です。

さらに働きやすい服装であることも大切です。例えば、お客さまと接する外勤、デスクワークの内勤、作業担当者など、選ぶ服装は異なります。

(2)自分の今のステータスに合っている…相手が見ただけで、ある程度あなたの「役職」や「年齢」が分かることも大切です。ステータスに合った金額の服や靴、持ち物を身につけましょう。

ビジネスの場では「安定」と「安心」な印象を与えることも必要です。相手に違和感(ギャップ)を抱かせないのも心遣いといえます。

(3)相手に敬意を表している…服装に気を使うことは、相手に敬意を表すことにつながります。きれいな服で相手と接することで、「あなたは私にとって大事な方です」という無言のメッセージを送ることができます。

さらに、相手の文化や習慣に合わせる気遣いも敬意を表す一つです。相手の懐に入り、心の距離を近づけて、ビジネスがスムーズに進むために服を活用します。

相手に「どう見えるか・どう感じてもらえるか」を意識しましょう

私は年に数回、沖縄出張が入ります。沖縄のビジネスウェアは「かりゆし」です。沖縄出張の際、真冬でない限りビジネスの現場で必ず、かりゆしを着用するようにしています。今では2着持っています。

服は自分を表現するための一つの道具と考えてください。この一つの道具をおろそかにしていては、あなたの存在を表す印象で損をしてしまいます。服装選びもビジネスの大切な武器として、印象マネジメントで、相手に「どう見えるか・どう感じてもらえるか」を意識してみてください。

最後まで、お読みくださいまして、誠にありがとうございました。

次回は、『最高の身だしなみ!』をご紹介します。新年度前に身だしなみのセルフチェックをしませんか?

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